巻第三|夏歌の嗜み

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散りはてて
花の影なき
木の下に
立つことやすき
夏衣かな
(177)

有明の
月は待たぬに
出でぬれど
なほ山深き
郭公かな
(212)

なべて世の
憂きに流るる
菖蒲草
今日までかかる
根はいかが見る
(223)

玉鉾の
道行く人の
言伝も
絶えてほど降る
五月雨の空
(232)

五月雨の
雲の絶え間を
眺めつつ
的寄りにしに
月を待つかな
(233)

誰がまた
花橘に
思ひ出でん
我も昔の
人となりなば
(238)

帰り来ぬ
昔を今と
思ひ寝の
夢の枕に
匂ふ橘
(240)

五月闇
短き夜半の
うたた寝に
花橘の
袖に涼しき
(242)

橘の
花散る軒の
忍ぶ草
昔をかけて
露ぞ凍るる
(241)

郭公
花橘の
香をとめて
鳴くは昔の
人や恋しき
(244)

今年より
花咲き初むる
橘の
いかで昔の
香に匂ふらむ
(246)

庭の面は
月漏らぬまで
なりにけり
梢に夏の
影しげりつつ
(249)

我が宿の
外に立てる
楢の葉の
茂みに進む
夏は来にけり
(250)

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