漢字仮名交じり+五七五七七で改行
漢字仮名交じり+五七五七七で改行
道知らば
訪ねも行かむ
紅葉葉を
幣と手向けて
秋は往にけり
(313)
訪ねも行かむ
紅葉葉を
幣と手向けて
秋は往にけり
(313)
夕月夜
小倉の山に
鳴く鹿の
声の内にや
秋は来るらむ
(312)
小倉の山に
鳴く鹿の
声の内にや
秋は来るらむ
(312)
年ごとに
紅葉流す
竜田川
港や秋の
泊まりなるらむ
(311)
紅葉流す
竜田川
港や秋の
泊まりなるらむ
(311)
深山より
落ち来る水の
色見てぞ
秋は限りと
思ひ知りぬる
(310)
落ち来る水の
色見てぞ
秋は限りと
思ひ知りぬる
(310)
紅葉葉を
袖にこき入れ
持て出でなむ
秋は限りと
見む人のため
(309)
袖にこき入れ
持て出でなむ
秋は限りと
見む人のため
(309)
枯れる田に
生ふる稗津地の
穂に出でぬは
世を今更に
秋果てぬとか
(308)
生ふる稗津地の
穂に出でぬは
世を今更に
秋果てぬとか
(308)
穂に出でぬ
山田を守る
藤衣
稲葉の露に
濡れぬ日ぞなき
(307)
山田を守る
藤衣
稲葉の露に
濡れぬ日ぞなき
(307)
山田守る
秋の仮庵に
置く露は
稲負ほせ鳥の
涙なりけり
(306)
秋の仮庵に
置く露は
稲負ほせ鳥の
涙なりけり
(306)
立ち留まり
見てを渡らむ
紅葉葉は
雨と降るとも
水は増さらじ
(305)
見てを渡らむ
紅葉葉は
雨と降るとも
水は増さらじ
(305)
風吹けば
落つる紅葉は
水清み
散らぬ影さへ
そこに見えつつ
(304)
落つる紅葉は
水清み
散らぬ影さへ
そこに見えつつ
(304)
山川に
風の懸けたる
柵は
流れも敢へぬ
紅葉なりけり
(303)
風の懸けたる
柵は
流れも敢へぬ
紅葉なりけり
(303)
紅葉葉の
流れ去りせば
竜田川
水の秋をば
誰か知らまし
(302)
流れ去りせば
竜田川
水の秋をば
誰か知らまし
(302)
白浪に
秋の木の葉の
浮かべるを
天の流せる
舟かとぞ見る
(301)
秋の木の葉の
浮かべるを
天の流せる
舟かとぞ見る
(301)
神なびの
山を過ぎ行く
秋なれば
竜田川にぞ
幣は手向くる
(300)
山を過ぎ行く
秋なれば
竜田川にぞ
幣は手向くる
(300)
秋の山
紅葉を幣と
手向くれば
住む我さへぞ
旅心地する
(299)
紅葉を幣と
手向くれば
住む我さへぞ
旅心地する
(299)
竜田姫
手向くる神の
あればこそ
秋の木の葉の
幣と散るらめ
(298)
手向くる神の
あればこそ
秋の木の葉の
幣と散るらめ
(298)
見る人も
なくて散りぬる
奥山の
紅葉は夜るの
錦なりけり
(297)
なくて散りぬる
奥山の
紅葉は夜るの
錦なりけり
(297)
神なびの
御室の山を
秋行けば
錦断ち切る
心地こそすれ
(296)
御室の山を
秋行けば
錦断ち切る
心地こそすれ
(296)
分か来つる
方も知られず
暗ふ山
木々の木の葉の
散ると紛ふに
(295)
方も知られず
暗ふ山
木々の木の葉の
散ると紛ふに
(295)
千早振る
神代も聞かず
竜田川
唐紅に
水くくるとは
(294)
神代も聞かず
竜田川
唐紅に
水くくるとは
(294)
紅葉葉の
流れて留まる
港には
紅深き浪や
立つらむ
(293)
888888
流れて留まる
港には
紅深き浪や
立つらむ
(293)
888888
侘び人の
分きて立ち寄る
木の本は
頼む影なく
紅葉散りけり
(292)
888888
分きて立ち寄る
木の本は
頼む影なく
紅葉散りけり
(292)
888888
霜の立て
露の抜きこそ
弱からし
山の錦の
折れは且つ散る
(291)
5555
露の抜きこそ
弱からし
山の錦の
折れは且つ散る
(291)
5555
吹く風の
色の千草に
見えつるは
秋の木の葉の
散ればなりけり
(290)
色の千草に
見えつるは
秋の木の葉の
散ればなりけり
(290)
秋の月
山辺さやかに
照らせるは
落つる紅葉の
数を見よとか
(289)
山辺さやかに
照らせるは
落つる紅葉の
数を見よとか
(289)
踏み分けて
さらに宿らむ
紅葉葉の
降り隠してし
道と見ながら
(288)
さらに宿らむ
紅葉葉の
降り隠してし
道と見ながら
(288)
秋は来ぬ
紅葉は宿に
降り敷きぬ
道踏み分けて
訪ふ人はなし
(287)
紅葉は宿に
降り敷きぬ
道踏み分けて
訪ふ人はなし
(287)
秋風に
逢はず散りぬる
紅葉葉の
行方定めぬ
我ぞ悲しき
(286)
逢はず散りぬる
紅葉葉の
行方定めぬ
我ぞ悲しき
(286)
恋しくは
見ても忍ばむ
紅葉葉を
吹き散らしそ
山下ろしの風
(285)
見ても忍ばむ
紅葉葉を
吹き散らしそ
山下ろしの風
(285)
竜田川
紅葉は流る
神なびの
御室の山に
時雨降るらし
(284)
紅葉は流る
神なびの
御室の山に
時雨降るらし
(284)
竜田川
紅葉乱れて
流るめり
渡らば錦
中や絶えなむ
(283)
紅葉乱れて
流るめり
渡らば錦
中や絶えなむ
(283)
奥山の
岩垣紅葉
散りぬべし
照る日の光
見る時なくて
(282)
岩垣紅葉
散りぬべし
照る日の光
見る時なくて
(282)
佐保山の
榛の紅葉
散りぬべみ
夜るさへ見よと
照らす月影
(281)
榛の紅葉
散りぬべみ
夜るさへ見よと
照らす月影
(281)
咲き初めし
宿し変はれば
菊の花
色さへにこそ
移ろひにけれ
(280)
宿し変はれば
菊の花
色さへにこそ
移ろひにけれ
(280)
秋を置きて
時こそありけれ
菊の花
移ろふからに
色の増されば
(279)
時こそありけれ
菊の花
移ろふからに
色の増されば
(279)
色変はる
秋の菊をば
一年に
再び匂ふ
花とこそ見れ
(278)
秋の菊をば
一年に
再び匂ふ
花とこそ見れ
(278)
心あてに
折らばや折らむ
初霜の
置き惑はせる
白菊の花
(277)
折らばや折らむ
初霜の
置き惑はせる
白菊の花
(277)
秋の菊
匂ふ限りは
かざしてむ
花より先と
知らぬ我が身を
(276)
匂ふ限りは
かざしてむ
花より先と
知らぬ我が身を
(276)
一もとと
思ひし菊を
大沢の
池の底にも
誰か植ゑけむ
(275)
思ひし菊を
大沢の
池の底にも
誰か植ゑけむ
(275)
花見つつ
人待つ時は
白妙の
袖かとのみぞ
誤たれける
(274)
人待つ時は
白妙の
袖かとのみぞ
誤たれける
(274)
濡れて干す
山路の菊の
露の間に
いつか千年を
我は経にけむ
(273)
山路の菊の
露の間に
いつか千年を
我は経にけむ
(273)
秋風の
吹き明けに立てる
白菊は
花かあらぬか
浪の寄するか
(272)
吹き明けに立てる
白菊は
花かあらぬか
浪の寄するか
(272)
植ゑし時
花待ち遠に
ありし菊
移ろふ秋に
逢はむとや見し
(271)
花待ち遠に
ありし菊
移ろふ秋に
逢はむとや見し
(271)
露ながら
折りてかざさむ
菊の花
老いせぬ秋の
久しかるべく
(270)
折りてかざさむ
菊の花
老いせぬ秋の
久しかるべく
(270)
久方の
雲の上にて
見る菊は
天つ星とぞ
誤たれける
(269)
雲の上にて
見る菊は
天つ星とぞ
誤たれける
(269)
植ゑし植ゑは
秋なき時や
栄さらむ
花こそ散らめ
根さへ枯れめや
(268)
秋なき時や
栄さらむ
花こそ散らめ
根さへ枯れめや
(268)
佐保山の
榛の色は
薄けれど
秋は深くも
なりにけるかな
(267)
榛の色は
薄けれど
秋は深くも
なりにけるかな
(267)
秋霧は
今朝はな立ちそ
佐保山の
榛の紅葉
よそにても見む
(266)
今朝はな立ちそ
佐保山の
榛の紅葉
よそにても見む
(266)
高為の
錦なればか
秋霧の
佐保の山辺を
立ち隠すらむ
(265)
錦なればか
秋霧の
佐保の山辺を
立ち隠すらむ
(265)
散らねども
かねてぞ惜しき
紅葉葉は
今は限りの
色と見つれば
(264)
かねてぞ惜しき
紅葉葉は
今は限りの
色と見つれば
(264)
雨降れば
笠取山の
紅葉葉は
行き交ふ人の
袖さへぞ照る
(263)
笠取山の
紅葉葉は
行き交ふ人の
袖さへぞ照る
(263)
千早振る
神の斎垣に
生ふる楠も
秋には逢はず
移ろひにけり
(262)
神の斎垣に
生ふる楠も
秋には逢はず
移ろひにけり
(262)
雨降れど
露も漏らじを
笠取の
山はいかでか
紅葉染めけむ
(261)
露も漏らじを
笠取の
山はいかでか
紅葉染めけむ
(261)
白露も
時雨もいたく
守る山は
下葉残らず
色づきにけり
(260)
時雨もいたく
守る山は
下葉残らず
色づきにけり
(260)
秋の露
色々ごとに
置けばこそ
山の木の葉の
千草なるらめ
(259)
色々ごとに
置けばこそ
山の木の葉の
千草なるらめ
(259)
秋の夜の
露をば露と
置きながら
雁の涙や
野辺を染むらむ
(258)
露をば露と
置きながら
雁の涙や
野辺を染むらむ
(258)
白露の
色は一つを
いかにして
秋の木の葉を
千々に染むらむ
(257)
色は一つを
いかにして
秋の木の葉を
千々に染むらむ
(257)
秋風の
吹きにし日より
音羽山
峰の梢も
色づきにけり
(256)
吹きにし日より
音羽山
峰の梢も
色づきにけり
(256)
同じ枝を
分きて木の葉の
移ろふは
西こそ秋の
初めなりけれ
(255)
分きて木の葉の
移ろふは
西こそ秋の
初めなりけれ
(255)
千早振る
神なび山の
紅葉葉に
思ひは懸けし
移ろふものを
(254)
神なび山の
紅葉葉に
思ひは懸けし
移ろふものを
(254)
神無月
時雨もいまだ
降らなくに
かねて移ろふ
神なびの森
(253)
時雨もいまだ
降らなくに
かねて移ろふ
神なびの森
(253)
霧立ちて
雁ぞ鳴くなる
片岡の
朝の原は
紅葉しぬらむ
(252)
雁ぞ鳴くなる
片岡の
朝の原は
紅葉しぬらむ
(252)
紅葉せぬ
常磐の山は
吹く風の
音にや秋を
聞き渡るらむ
(251)
常磐の山は
吹く風の
音にや秋を
聞き渡るらむ
(251)
草も木も
色変はれども
海原の
浪の花にぞ
秋なかりける
(250)
色変はれども
海原の
浪の花にぞ
秋なかりける
(250)
吹くからに
秋の草木の
萎るれば
むべ山風を
嵐と言ふらむ
(249)
秋の草木の
萎るれば
むべ山風を
嵐と言ふらむ
(249)
漢字仮名交じり+五七五七七で改行